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地盤調査から見る関東エリアで地震に弱い危険エリアと強い安全エリアとは

 

地盤調査とは

地震に強い地盤かそうでないかを調べるために、これから新しい家を建てる際によく行われるようになったのが地盤調査です。
地盤調査の主な方法は、スウェーデン式サウンディング試験と標準貫入試験が一般的で、地面の一部にロッドと呼ばれる鉄の棒を打ち込むほか、ねじりながら掘り進めるなどして地盤の固さを測り、その作業の際に必要とした力をもとに、地中の構造を把握して地盤が固いか柔らかいかを判断する調査方法となっています。

 

地盤調査でわかった関東の地震に弱い危険エリア

関東地方を襲うとされる首都直下型地震は、最大で震度7に達すると予想されています。
地盤の固さによって家屋の倒壊に差が出るのは明らかで、地盤が固いと建物が建っている地表部分も頑丈だからです。
揺れに弱いと判断される表面の数値は2で、東京23区を見てみると、2の数値を超える危険エリアのトップは江戸川区で、次いで葛飾区、荒川区、江東区と続きます。
さらにオフィスビルや政府機能の中心的な建物が多い千代田区や港区、中央区も比較的地盤が弱く、こうしたところに中枢となる建物が多いことがさらに不安材料になると言えるでしょう。

 

首都圏近郊で地震に弱い危険エリア

地震が起こると地盤にズレが生じることから、埋め立て地は特に地盤が弱いことで知られています。
液状化現象が起こり、家が傾いて倒れてしまうという被害を想定した場合、首都近郊で地震に弱いエリア、埋め立て地としての歴史が浅い、千葉県の浦安市です。
すでに東日本大震災の際に液状化で大きな被害を受けていることから、首都直下型地震に襲われればひとたまりもないでしょう。
同じく千葉県は中央区にも埋め立て地が広がります。
神奈川県の埋め立て地は横浜市鶴見区、川崎市川崎区などがあり、埼玉県では草加市や八潮市が危険度の高い地震に弱いエリアとして警戒が必要です。
いずれも首都と密接につながっている地域だけに、どこで被害が起こっても大きな災害になることは確実です。

 

地盤が強く安全エリアと目されているところは

東京では、墨田区や大川区あたりは比較的地盤がしっかりしていることから、安全エリアとされています。
ただ、墨田区は昔ながらの木造住宅が密集していることから、揺れには強くても地震に伴う火災には弱いという面がある点は、考慮しておく必要があるでしょう。
地盤が強いとして名が挙がっている東京都内の区にしても、区域全部が強いわけではなく、中には脆弱な地域もありますので、墨田区に住んでいるからといって安心とは言い切れません。
地震の揺れに限って言えば、首都直下型地震を起こすプレートの境界面から最も遠いところに位置する群馬県の高崎市や前橋市は、安全エリアと言えるでしょう。
ただ、関東平野そのものが堆積層のため、もともと地盤が固くないところです。
首都直下型地震が起こった場合、想定される被害が甚大になると言われるのは、このそもそもの堆積層が大きな要素と言えます。

 

どこでどのような規模で起こるかによっても大きく異なる

震源地がどこで、どのように揺れが広がるかによって、地盤の変動とその表層面の揺れ方は大きく変わってきます。
液状化が起こる可能性が高い埋め立て地という要素の危険エリアを除けば、首都近郊はどこももともとの地盤が弱いとあって、どこで地震が起こっても大きな被害となるのは間違いなしです。
ただ、被害の大きなところが出る一方、ほんのわずかな距離でしかないのに、さほど被害が出なかったということもあり得ます。
とはいうものの、自分の住んでいる地域のハザードマップを調べるなどして、地盤の状態がどうなっているかを確認しておくのは無駄ではありません。
その結果、どこへ避難すべきかを考えることができるからで、特に大地震への備えとなると、幾通りかの避難場所を見つけておくことが大事です。